私は「書」で働く女性を応援する書家の根本みきと申します。
書と聞くと、かしこまるようなお固いメージがあるかと思いますが、私にとって書は「飾らない想いを伝える手段の一つ」として考えています。
鏡には外見を映しますが、内面を映すことはできません。その点手書きはとても繊細で、精神状態や体調、想いが字に反映されるのです。言葉やデジタル文字ではなかなか伝わらない気持ちも、まるで文字から書き手の声や表情、気持ちまでもが伝わってくる、粋なコミュニケーションツールだと感じています。
何でも簡便化されてきている現代だからこそ、今、注目されつつある「手書きの魅力」。
そんな手書きの魅力を広めたく、誰でも自信を持ってペンを握れるよう、レゼンスタイルの働く女性応援アンバサダーとして、美しい文字を書くポイントをお伝えしたり、自身の経験をもとに書いた作品などをご紹介します。
まずは私のプロフィールから、ご紹介させてください。
古き良き、日本の伝統文化のひとつである書道。
書道に出会ったのは私が小学3年生のときでした。私は福島県の白河市という田舎町の出身で児童数の少ない小さな学校に通っていて、友達をつくるために通い始めたのが書道教室だったのです。
飽きっぽいところがある私ですが、なぜか書道にはハマってしまい高校生まで続けました。高校卒業後は飲食業やアパレル、工場勤務などを転々としていたのですが、いまいち自分のやりたいことが分からず悩んでいました。
そんな時に母から「書道の先生になれば?」とアドバイスされ、私も「そんな道もあるかも!?」と、もう一度書道教室に通い始めたんです。初めは地元の福島で書道教室をやれたらいいかなぐらいに考えていたのですが、どうせやるならと思い切って東京に上京しました。結構、行動力あるんです(笑)
お仕事内容は主に、企業や個人のお客様へオリジナル作品の提供、商品ロゴデザイン、その他にも教室や書道パフォーマンスのご依頼も増えてきています。
また2019年の6月から、地元福島県全59市町村を旅する「書の旅」を始めました。
勢いで上京してきた私ですが、様々な方々と交流する中で「私、福島のことをあまり知らないな」と実感することが多くありました。
それを機に「自分の目で、今の福島県を見てこよう!」と思い立ち、その土地の文化や歴史、人との出会いなどから純粋に感じたことを書にする旅を行なっています。
そして、旅のゴールには福島と東京で「旅個展」を開催します。東京の会期は東京オリンピックと同時期なので、国内外たくさんの方に見ていただければ嬉しいです。
書道を仕事にしてからすべてが順調に進んだわけではなく、極貧生活や情けない思いもたくさんしました。それでも何とか踏ん張れたのは、いつも誰かが応援してくれていたからだと思います。家族はもちろん、 背中を押してくださった福島の方々や仕事のつながりで出来た縁に本当に助けられたのです。
レゼンスタイルの「働く女性応援アンバサダー」になったのも、事務服を販売する会社さんから書を依頼されたのがきっかけです。 今度は私が応援する立場として、次回から皆さんへエールとなるような記事をお送りできればと思います!